フィリップ・パカレPhilippe Pacalet自然派ブルゴーニュの代名詞といえる生産者フィリップ・パカレはボージョレ出身で、代々続く栽培・醸造家の家系で育ち、自然派ワインの父故マルセル・ラピエールを叔父に持つ家系です。ブルゴーニュ・ディジョン大学で醸造学を学んだ後、2年間自然農法団体で働き、1991年からはヴォーヌ・ロマネの一流生産者プリューレ・ロックで10年に亘って醸造責任者を務めました。ロマネ・コンティ社の醸造長に誘われる程の作り手ですが、自分の信念を持ったワインを造りたいとその座を蹴って2001年に自身のネゴシアンを立ち上げ、初ヴィンテージをリリースし、現在に至ります。現在は9.5haの畑と契約を結び、年間約5万本を生産。そのワイン造りは絶賛がやまず自然派の巨匠としてその名を世界中にとどろかせています。 こだわりのビオロジック栽培が生む「活性化した土地」フィリップ・パカレが理想とするのは、それぞれの畑が本来持つ「個性・典型」をワインに表現する事です。その役割を演じるのがなによりも天然酵母であると考えている為、天然酵母を殺してしまう除草剤や殺虫剤を撒かないビオロジック栽培にこだわっています。土地毎の独特の風味やその年のワインの特徴は、その土地に宿る酵母が造りだすもの。つまり昔ながらの伝統的な農業方法を用い、微生物や昆虫がたくさん住みついた「活性化した土地」から収穫したブドウにこそ、畑に個性をもたらす天然酵母が生きていると考えています。醸造中に亜硫酸を一切添加せず、瓶詰め前にのみ極少量を加えるのも、発酵前の天然酵母を殺さない為なのです。 また、土壌の鉱物(マグネシウム・鉄などの微量元素)構成からくるミネラルも、ワインに土地毎の個性を与える要素のひとつです。 根から吸収した複雑なミネラル分がその土壌のサインとして、ワインの中に現れます。「鉱物の豊富な土壌から天然酵母で作られた我々のワインは、より自然に体内に吸収される。まさに自然のスポーツ飲料だよ。」とは、フィリップ・パカレの言葉です。 |
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