ジョージアGeorgia約8,000年の歴史を持つワイン発祥の地ジョージアはヨーロッパとアジアの中間、南コーカサスに位置する国です。トルコの北側に隣接し、黒海とカスピ海に挟まれ、気候は安定しており温暖で半亜熱帯気候。肥沃な大地に恵まれ、紅茶、柑橘類、タバコ、ヘーゼルナッツなどの農業も盛んに行われています。黒海とカスピ海に挟まれたコーカサス山脈南麓一帯は「ブドウの発祥の地」といわれ、ジョージアには8,000年以上にわたるワイン造りの歴史があり、「アルメニアと並ぶ世界最古のワインの生産地」といわれています。中でもクヴェヴリ(素焼きの壺)を使用したワイン造りは、ユネスコの世界無形文化遺産に登録された伝統的なものとして、今、世界から大きな注目を集めています。 クヴェヴリを用いるワイン造りクヴェヴリは、ジョージアの土を使い、クヴェヴリ職人が窯で焼き上げた素焼きの壺です。粘土で作られた卵型のクヴェヴリの内側は蜜蝋でコーティングされ、ワインの流失を防ぎますが、ワイナリーによっては蜜蝋を好まない事から、あえて素焼きの物を購入する蔵もあります。クヴェヴリはマラニ(クヴェヴリを置く醸造施設)の土の中に完全に埋められており、年中一定の温度が自然に保たれることから、ブドウは低温下で発酵が進みます。クヴェヴリの外側は石灰で覆われ、更に温度を一定に保つ働きを持ち、アルコール発酵およびマロラクティック発酵に適しています。ジョージアでは昔ながらのクヴェヴリを使った伝統的なワイン造りが今も大切に守り受け継がれていますが、ワインの近代化が進み、ステンレスタンクなどが持ち込まれたことで、ワイン造りも大きく変化を遂げました。そのため、今では全生産量のわずか10%程が伝統的なクヴェヴリを使用したワインです。中でも注目を集めているのは、クヴェヴリ仕込みで醸造した白ブドウから生まれる「アンバー・ワイン(オレンジ・ワイン)」です。近年の回帰的なワイン造りによる「ナチュラル・ワイン」や「オレンジ・ワインブーム」と相まって、世界的にも脚光を浴びるようになりました。 |
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