ヴァジアニ・カンパニーVaziani Company世界無形文化遺産「クヴェヴリワイン」1982年設立のヴァジアニ・カンパニーは、ジョージア固有の伝統的なワイン造りを守り続けるワイナリーです。2012年にはジョージア最古のワイン産地カヘティ地区、テラヴィに近代的な醸造所を構えました。カヘティ地区は多様な気候と肥沃な土壌が広がり、ブドウに特徴的なアロマと風味を与えることからジョージアで最も栽培面積の大きい重要なワイン産地となっています。ヴァジアニ・カンパニーは、カヘティ地区において最先端の設備を誇る醸造所で、テロワールを見事に表現したワインを生み出し、国際舞台で高い評価を獲得してきました。 ヴァジアニの代表ブランドは、ジョージアで採掘される土で焼かれた大きな容器「クヴェヴリ」を地中に埋め、自然の力だけを利用して仕込まれる「マカシヴィリ・ワイン・セラー」シリーズです。世界最古のワイン産地(その歴史は8000年以上も前)として知られるコーカサス地方の小国ジョージアは、このクヴェヴリを使用したワイン醸造がユネスコ世界無形文化遺産にも登録されています。 ヴァジアニ・カンパニーが所有する醸造施設は2012年に再建されましたが、以前のワイナリーは20世紀前半、旧ソビエトの共産党が誕生した後に建設されています。そして再建の際、この古いワイナリーの地中から200もの古いクヴェヴリが発見され、損傷の少ない40のクヴェヴリを再生利用することができました。これらクヴェヴリは120年以上も前に作られ、現代の物とは異なり、ヴァジアニが信じる蜜蝋無加工の大変貴重なものです。 クヴェヴリ仕込みのアンバー・ワインクヴェヴリ仕込みで醸造した白ブドウから生まれる「アンバー・ワイン」(オレンジ・ワイン)は、近年の回帰的なワイン造りによるナチュラル・ワインやオレンジ・ワインブームと相まって、世界的にも脚光を浴びるようになりました。オレンジ・ワインとは、白ブドウを赤ワインの醸造法(果皮や種を一緒に漬け込み醗酵し醸す方法)を用いて醸造することで、白ワインでもロゼワインでもない、濃い色調やタンニン成分(渋みや強い口当たり)、独特の風味を持つワインスタイルです。ジョージアではクヴェヴリ仕込みのオレンジ・ワインをアンバー・ワイン(琥珀色のワイン)と呼んでいます。 近年のオレンジワインブームの生みの親で火付け役となったのは、クヴェヴリ仕込みのワインに深い感銘を受けたフリウリの造り手(イタリア、オスラヴィア地方)、ヨスコ・グラブネル氏です。ジョージアを訪れたグラブネル氏は同じ手法でワインを造りたいと、ジョージアからクヴェヴリを購入し、イタリアでワインを醸造しました。そして自らのワインをオレンジ・ワインというカテゴリーで世に広めました。 ワイナリーの哲学は、ジョージアの類まれなる伝統への深い尊敬に基づき、同時に最先端の技術と科学知識を惜しみなく利用し、結果的に高品質のワインを生み出すことにあります。「マカシヴィリ・ワイン・セラー」用ブドウは完全に無農薬で栽培され、クヴェヴリの中で天然酵母だけで醗酵させる最もナチュラルなスタイルのワインです。 |
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