カゼ・ティボーCaze Thibautヴァレ・ド・ラ・マルヌの新星として世界中からの注目を一身に浴びている生産者カゼ・ティボーは、2018年に初リリースと新進気鋭の作り手ながら、前衛的なアプローチで次世代を担う作り手として期待されています。 エペルネから西に20kmほど離れたシャティヨン・シュール・マルヌ村にワイナリーを構えるカゼ・ティボーの歴史は、現当主ファビアンの祖父が1953年にワイナリーを設立したところから始まります。祖父は自ら元詰めでシャンパーニュを造っていたが、ファビアンの父は自分では造らず全てのブドウをネゴシアンに販売していました。 ファビアンには祖父が元詰めをしていた時代のセラーの匂いや醸造に使われる機械の音などが記憶に強く焼き付いていました。また、自分の手でシャンパーニュを造り、どんな変化が起こりどんな味わいになっていくのかを細部にわたって知りたいという強い好奇心から、父から引き継いだ2009年に自身のワイナリーを創設。 ファビアンは畑の状態を見てまずは土壌を改善するべきだと判断し、自然の力を尊重すべきとの考え方から、化学物質を使用せず有機肥料や堆肥を使って土壌を活性化させ、微生物の育つ健康的な土壌造りを行いました。3年かけた土壌改良の結果、畑に生えている植物を見てファビアンはやっとこの畑のあるべき姿になったと感じ、そして満を持して2018年にシャンパーニュをリリースしました。 信念が強く感じられるファビアンのフィロソフィーカゼ・ティボーはマルヌ川右岸に位置する3つの村、シャティヨン・シュール・ マルヌ村、ヴァンディエール村、ルイユ村に点在する15の区画を所有(所有面積は2.6ha)しております。畑の管理はほとんど手作業で、殺虫剤や農薬は使用せずオーガニック栽培を行っています。 細部へのこだわりをみせるファビアンのフィロソフィーは「土壌への敬意、ワインへの情熱によってこの土地の個性を表現する」ことです。彼の言葉からは自然に最大の敬意をはらい、それぞれの区画のテロワールを映し出すシャンパーニュを造ることへの信念が強く感じられます。 彼のシャンパーニュのレベルの高さは他の生産者からも認められており、2019年にはシャルトーニュ・タイエをはじめベレッシュやアグラパールなどが所属するテール・エ・ヴァン・ド・シャンパーニュの一員になっています。シャルトーニュ・タイエの当主アレックスも仲の良い友人であり、「畑に真摯に向きあい、ワイン造りへの情熱があふれている彼の姿勢を尊敬している。ヴァレ・ド・ラ・マルヌのテロワールを的確に表現する唯一の生産者だ。」とファビアンを非常に高く評価しています。 また、フランスのラシエット・シャンプノワーズやアストランスといったミシュラン星付きレストランにもオンリストされており、その名声を確固たるものにしつつあります。彼のシャンパーニュが愛好家たちの目に留まりますます注目度が高まっていくことは間違いありません。今後の活躍への期待できる、決して見逃してはならない生産者です。 |
カゼ・ティボー Caze Thibaut
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