ファミリーエ・バウワーはオーストリアのニーダーエスタライヒ州ヴァグラムの生産者です。 ヨーゼフ・バウワーを当主とし、彼の妻エヴァ・マリアと共に営む完全なる家族経営のワイナリーです。 1794年にはすでに農業と共にブドウ栽培をしていたバウワー家ですが1983年からはワイン醸造メインへとシフトし、ヨーゼフが2001年にワイナリーを継いでからは品質の大改革を行いました。完全有機農法へと転換、2011年から有機認証を得ており、合成農薬、化学肥料、除草剤を使用せずに栽培したブドウからのワイン造りを手がけています。

ヴァグラム地方の高地、グロスリーデンタールに位置するバウワー氏のブドウ畑は標高278～355m付近までに渡ります。ちょうど、より古く標高の高い台地と渓谷の分かれ目に位置するので、この地方で最も標高の高いブドウ畑のうちの一つとなります。大陸性気候が影響する地域でありながら、このブドウ畑のロケーションが夏の暑さを和らげバウワーのワインに他のワインとは異なるフレッシュさを与えています。

土壌構成の中心になるのはレス土壌です。最終氷期（10万年前から始まり１万年前に終了）に何層にも吹き飛ばされ、海洋堆積物と沖積砂利で下層土を覆い、この土地の土壌を形作っています。この貴重なミネラル構成物のおかげで、レス土壌は栄養的にバランスの取れた堆積物を作り出しています。

十分なボディながらも繊細な果実味とクリーミーさを残しながらスパイシーさもあり、長い余韻が続きます。レス土壌、化石、ミネラルがこの土地ならではの特徴を存分にワインに与える生態系を造り出しているのです。