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若々しい色目。
アタック的な香りはブラックチェリーだが、口に含むとエキス豊かなブルーべりーが広がる。
クランベリー的な若さを保持したフレシュな酸。
キメのそろったタンニンに少しばかりの青い茎。
健全な作りという印象。
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なんと「ピノ・ノワリヤン」。
茎的な青いニュアンス(抜栓直後のみだが)と共に、クランベリー、レッドチェリー、イチゴのチャーミングな果実感が。
エキスは穏やか。
酸もそれなりに溌剌。
ただ、興味深いのは、確かに「薄め」の基調ではあるのだが、それでいてどこか凝縮感があり、しかもタンニンが程よくかつ緻密に主張することだ。
いいバランス感。魚でも野菜でもこれで通せそうな仕上がりだ。
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それにしてもこのクオリティがこのクラス。
変な言い方だが世の中捨てたものではないと感じる。
20世紀梨の身のような色目。
鼻腔に立ち上がる香りはリッチなライチと洋梨。そしてマスカット。
味わいとしての果実はこれに比してはずま柑橘だ。そこから洋梨、和梨、フジ林檎・・・とヴァラエティ豊かな果樹園が広がる。
蜂蜜、白い花、そして少し青いフレッシュハーブ。
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微かにジャムを感じさせるレッドチェリーの香りは、どこかネットリとエロティックだ。革のニュンアスとも相まって。
味わいとしては、活き活きとかつ艶のある酸を伴ったイチゴとレッドチェリー。エキス感はある程度穏やか。タンニンは力強くかつきめ細かで少し修練感を伴う。
スミレ、焦がした材木、土。
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やや黒みがかった艶のある美しいルビーレッド。
少し焦げ感のあるロースト香を伴いつつ、熟度の高いレッドチェリーが香り立つ。
口に含めば程よいミネラルがキュっと口蓋を引き締める。
味わいとしてはエキスはほどほど。この「ほどほど」感によって、楽に甘えながら楽しめることができる。
ミッドからはチェリーよりもイチゴとフランボワーズがフワフワとひろがり出す。キャンディ感もいい方向に作用している。
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果実感のありようが素晴らしい。
まず、熟した赤いリンゴにシロップをかけたような、甘味を伴う果実感。
そして、花梨。ワインが構造的に有する甘味と相俟うことで、花梨のキャンディーを舐めているような印象を与える。
酸にキレがあるため、これ以上のバランスが崩れると飲み疲れするであろうという絶妙bなラインが保持されている。
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なんとアルネイスのスプマンテ!
泡の立ち方は穏やかだがキメは細かい。
かなりリッチなアーモンド香がまずは立ち上がる。
そしてややコンポートしたような白桃の香り。この桃とアーモンドがうまくマッチする。
味わいとしてはそれに比してフレッシュ。生の桃。
蜂蜜、花、フレッシュハーブ。
酸がすっとキレるので余韻がとても爽やか。
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程よい熟成度が表現されたエロティックな色目にまず心魅かれる。
香りの立ち上がりは、まず最初にアルコール感。それが落ち着いてのち、ジワジワと豊かな果実感が。
やはりジャム的なブルーベリーあるいはプラムだが、とはいえ粘り気とさらり感が共存した、飲み疲れのない果実感だ。
タンニンの凝縮感が素晴らしい。
軽く加工した肉、腐葉土、紅茶、黒胡椒。
このレンジでこの多様なニュアンスが楽しめる。
とても素晴らしい事実だ。
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家飲みクラスのカベルネソーヴィニヨンとしては優等生だろう。
濃縮感と加熱感のあるブルーベリーとプラム。熟度が高くエキス感が豊か。
一方、カシス、そして冷涼感は控えめ。
酸は柔らか。
タンニンはリッチなロースト感と相俟いつつ荒さを感じさせない。
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とても親しみやすいブルーベリーの果実。
香りの立ち上がりは強く、味わいも抜栓後時間が経つにつれてみるみる豊かになってゆく。
快活な酸と柔らかいタンニンのおかげで、余韻は軽快。
若々しい花の香り。スミレ。そして黒胡椒。