マルケス・デル・レアル・テソーロMarqués Del Real Tesoro1879年の創業以来、2世紀にわたり受け継がれる熟成シェリーマルケス・デル・レアル・テソーロという名称はチャールズ3世の時代(1760年)海軍中尉であったD.Joaquin de Villenaが王家の財宝を守る侯爵=Marquis of the Royal Treasureの称号を与えられたことに由来しています。航海の途中、海賊に襲われた際にその財宝を守り抜き、贈られた称号です。そして2世代後、その名はアルフォンソ8世の孫であるマルケス1世に受け継がれ、1879年にその称号をブランド名とした会社が設立されました。以来、著名な貴族ヴィラクレセスより2世紀にわたり熟成されたシェリーのストックを引き継いでいます。現在、レアル・テソーロはスペイン最古のシェリー・ハウスの一つであるバルデスピーノ社も傘下に入るグルーポ・エステベスの一員となり、最新技術を用いた様々な取り組みによって、高品質シェリーをリリースしています。レアル・テソーロは、古い伝統を尊重しつつ最新技術を駆使したワイン造りを行うことを哲学にしています。例えば、ワインを熟成する際、ゲノム音楽を聞かせるなど、革命的なワイン造りに取り組んでいます。特に注目したいのは、“ティオ・マティオ”という低ヒスタミンのフィノです。ヒスタミンとはお酒や食物に含まれる科学物質で、過剰摂取により頭痛を引き起こす恐れがありますが、レアル・テソーロが造り出す“ティオ・マテオ”に含まれるヒスタミンの量は、平均値の100分の1以下! それ故、シェリーを愛するスペイン人が好んで飲むようになったと言われています。 シェリー中心地の中でも理想的な環境で行われるブドウ栽培マルケス・デル・レアル・テソーロが属するグルーポ・エステベスはシェリーの中心地、ヘレス・デ・ラ・フロンテラで最も標高の高い60mのところに合計550haの畑を所有。畑は全て南向きに位置し、平均樹齢は25年です。Marchanudoマルチャヌド、Bilbainaビルバイナ、Aniaアニアと呼ばれる最高の区画でパロミノ・フィノとペドロ・ヒメネスを栽培しています。年間290日を数える晴天の恩恵から日照をふんだんに浴びると同時に、大西洋から吹き込む湿気を含んだ風が夏の強烈な乾燥からブドウ樹を守っています。このようにヘレスでも最高のコンディションのもとでブドウが栽培されています。この550haの畑から、レアル・テソーロ、バルデスピーノ、そしてラ・ヒラタのシェリーが造られています。平均植樹率は1haあたり3,600本で整枝法に就いては、半分以上がコルドン、残りはブッシュを採用しています。ヘレスではペドロ・ヒメネスは近隣のモンティーリャ・モリレス産の果実を用いたものが多いが、グルーポ・エステベス傘下の3つのブランドは、すべて自社畑で栽培したブドウを使用しています。 シェリーは白ブドウのみで造られ、辛口はパロミノ種、極甘口はペドロ・ヒメネス種やモスカテル種から通常の白ワイン同様にアルコール発酵が行われます。その後、600Lのソブレタブラという樽に500Lのワインを移し、ブランデーの添加が行われ、ワインは空気に触れた状態で2週間から3年間に及ぶ、ソレラ・システムと呼ばれるシェリー独特の熟成過程に入ります。出荷、あるいは瓶詰めの際、熟成させたシェリーを全量抜き取らず、少なくとも3分の2は樽に残しておきます。そして、抜いた分と同量の熟成途上のシェリーを注ぎ足します。こうして新たに注ぎ足された樽のシェリーが、再び出荷の時期を迎えるまで熟成させることにより、常にその個性や持ち味を保つようになります。 |
マルケス・デル・レアル・テソーロ Marqués Del Real Tesoro
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