ニコライホフNikolaihofニコライホーフは、2000年前にローマ人がドナウ河流域のヴァッハウ地区マウテルンに建設したワインセラーが土台となっている歴史ある醸造所です。ワイナリーのシンボルとなっている聖ニコライ修道院は985年に建造された建物です。1894年にサース家の所有となり、ワイナリーとして復活しました。 当主のニコラウス・サース氏と息子のニコラウスJr.氏が栽培・醸造を手がけ、クリスティーネ・サース夫人が輸出やプロモーションを担当しています。1971年からビオディナミを取り入れ、1992年にはdemeter(デメテール)の認定を受けています。 所有畑は約22ha。自然との共存を考え、農薬や化学肥料は一切使用せず、動物の堆肥や植物を煎じたプレパラシオンという調合剤を使用するビオディナミを取り入れています。畑の土は空気を含み足が沈み込むほどフカフカで微生物たちが生きていることが感じられます。ウサギなどにブドウの葉を食べられないように、畑の周りにウサギが好む植物を育てるなど、まさしく自然と共存したブドウ栽培が行われています。 当主のニコラウス サース氏に代わり、ワイナリーの案内や来日セミナーなどはクリスティーネ夫人が担当しています。彼女は春の陽だまりのような柔らかさと温かさを持った人物で、ホスピタリティに溢れています。イベント時には民族衣装を着て、写真を撮るときは「リースリング」と言って微笑み、人々を温かくもてなしてくれます。そんな彼女の温かい人柄に触れてニコライホーフのファンになった人も少なくありません。 温かさは畑にも溢れています。化学肥料を使わず、プレパラシオンというビオディナミの調合剤を使って丁寧な手入れがされている畑は、土がフカフカで軟らかく、ブドウの葉は青々として太陽の方をまっすぐ見上げているかのよう。地面には水分調整を担う草が映えており、愛情をたくさん受けて育っている植物たちはみな生き生きとし、鮮やかな色に溢れた美しい光景が広がっています。 ワインもまた、温かさと美しさがあり生き生きとしています。良年のみ造られるというヴィノテークは、20年経っても花や果実の華やかな香りに溢れ、瑞々しく驚くような生命力をもっています。しかし、決して力強く主張するわけではない。身体に優しく染み渡るように広がり、心をそっと温めてくれる癒しのワインです。 |
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