イナマInamaソアヴェに託した想いイナマは1965年に、ジュゼッペ・イナマ氏がソアヴェ・クラシコ中央にあるモンテ・フォスカリーノ上部斜面の最良部に畑を購入した事から始りました。彼の目的は、「この良質の土地の、樹齢の古いガルガーネガ種から、世界に通用する最高品質のワインを造ることにより、ソアヴェ・クラシコを世界に通用するレベルに再生させる」ということでした。当時この土地で高品質のワインができる可能性を知る人はほとんどいませんでしたが、ジュゼッペ氏は信じ、コンサルタントや指導に頼ることなく、自らの経験・ノウハウのみを信じて研究を続け、ソアヴェを世界に通用するレベルに再生させた第一人者となりました。彼のアイデアは、最良の畑の樹齢の古いガルガーネガを集めて、一般的なソアヴェの評価を覆すワインを生み出す、ということでした。 現在、イナマではソアヴェ・クラシコ地区に、28haの畑を所有します。その畑のほとんどは、ソアヴェ・クラシコ中央のフォスカリーノの丘の上部斜面の最良部分に位置しています。畑は火山灰土壌で、品種は主に古代ギリシャが原産のガルガーネガ種を植えています。さらに父から受け継ぎ、現オーナーを担うステファノ・イナマ氏自らの発案により、ソーヴィニヨン・ブランとシャルドネも植えています。このフォスカリーノの地でソーヴィニヨンの栽培を始めたのはイナマが最初で、現在イナマのソーヴィニヨンはこのテロワールを表現し、世界のどこにも存在しない個性を持っています。 信念を持ったワイン造りもちろん、イナマの最も重要な信念は“ソアヴェ・クラシコ”にあります。10年以上の年月をかけ、試行錯誤を続け、いきいきとした、豊潤なアロマをもつ長熟のソアヴェ・クラシコが生まれました。特徴的な醸造方法は、発酵前にスキンコンタクトを行うことです。そうすることで、骨格がしっかりした、風味豊かなワインが出来上がります。そして最大の魅力は、酸の持ち味。発酵・熟成に樽を使用するキュヴェと使用しないものの両方を生産していますが、樽を使用しないものは、ブドウそのものの風味を大切にし、酸とのバランスが見事です。樽を使用するものは、ソアヴェとしては大変深く調和的に造られ、オーク樽の風味を加えることで、柑橘系やミネラルの風味をより一層引き出し、豪華で複雑味を持つワインに仕上げています。 また、1990年にコッリ・ベリチに畑を購入し、赤ワインの生産を開始。ヴィーノ・ダ・ターヴォラが量産されるこの地域で、最高級の赤ワインを造る第一人者となることを目標とし、1997年に初リリースした‘ブラディシズモ’の成功を受け、畑をさらに購入し生産を拡大してきました。赤土の粘土質土壌の非常に日照量の多いすり鉢状の畑を幸運にも購入することができ、この豊かな畑にはカルメネーレの栽培が最適だと直感し、ヨーロッパで最大となる15haのカルメネーレを栽培し始めます。2009年にはイナマのみが生産する“コッリ・ベーリチDOC(リゼルヴァ)・カルメネーレ”に認定され、世界一のカルメネーレを造るというイナマの想いが少しずつ実現されつつあります。ビオロジック栽培への関心も強く、2004年にはコッリ・ベーリチ、2009年にはソアヴェ・クラシコの畑が、ビオロジック栽培として認定を受けました。 |
イナマ Inama
絞り込み