ゼッキンガーWeingut Seckinger偉大なポテンシャルを秘めるニーダーキエヒェンの若き生産者ゼッキンガーは2012年に設立されたファルツ州ニーダーキエヒェンで最も若いワイナリーです。エンジニアだった父親は趣味でブドウ造りを行い、周囲のワイン生産者にブドウを販売していました。現当主であるヨーナスと彼の兄弟は若い頃から畑で働くのが好きで、高校卒業後はガイゼンハイムの醸造学校に通い始めました。2012年までの何年かはガレージワインを造り、2016年にワイナリーとして本格的に稼働開始しました。まだ、ワイン造りを始めたばかりの頃はドイツ国内の生産者のみならず、アルザスやジュラ、サヴォワ、ブルゴーニュなどのワインを積極的に飲み、インスピレーションをもらったといいます。土壌、気候、畑やブドウ品種の特徴をより深く理解することで、ワインの質は毎年良くなり、2012年に開始したビオディナミへの移行も2018年で終了し、ワインは益々エネルギッシュになりました。そもそもニーダーキエヒェンは、モーゼルなどとは異なりワイン造りの伝統色が薄く、そのため、過去10年間で多くの若い生産者が集まり、お互いが切磋琢磨できる文化が形成され始めました。にも関わらず、ブルゴーニュを思わせるグラン・クリュ相当の区画が多く残っているため、非常に注目に値する場所なのです。 ワイン造りにおいては、畑における生物多様性を守り、土造りを大切にしています。プレパラシオンの使用の他に、雹などがあるとカノコソウを撒き、ブドウ樹を落ち着かせます。彼らの畑はハールト山地の東端に接しており、冷涼かつ地形が多様な場所。従って区画によりブドウ樹の生育が異なるため、畑における作業方法や収穫時期も変えたりしています。また、アルコール度数が12.5%を超えないというのも重要な基準となっています。この土地の土壌は主に粘土、雑色砂岩、レスから成り、農作物はほとんどなんでも育つほどの肥沃な土壌。そのため、グローセラーゲやエアステラーゲは石灰岩が占める山側に広がっています。「これからは、より人工的なものを排除したワイン造りを目指したい。ファルツには、ジュラやサヴォワ地方を想起させる偉大なポテンシャルがあり、その発信源になれれば幸いだ。」と豊富を語る今後の飛躍が楽しみな生産者です。 |
ゼッキンガー Seckinger
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