ゲオルグ・ブロイヤーGeorg Breuer世界に冠たる食中酒「辛口リースリング」復権の立役者ほんの百年ほど昔。世界で最も高価とされていたワインはボルドーでもブルゴーニュでもありませんでした。当時世界中で愛されてやまなかった食事によく合う最高の辛口ワイン―それはドイツワインの聖地ラインガウのリースリング種を使った辛口白ワインであった史実。しかし、その後市場で過小評価された時代が続きます。そこでリースリングの復権に真剣に取り組んだのが、ゲオルグ・ブロイヤー醸造所前当主であるベルンハルト・ブロイヤー氏です。辛口へのシフト、格付けの廃止、徹底した低収量による畑名の意味づけ、カルタ同盟など、現在のドイツワインが再び世界を駆け巡るその道筋をしっかりと示した彼の活動には今でも賞賛の声が絶えません。2004年5月20日に急逝した氏の遺志は、娘である若き現当主テレーザ・ブロイヤーに見事に引き継がれています。「リースリングを再び世界に冠たる食中酒へ」ダイナミックなお父さんの面影を色濃く受け継ぐ彼女の今後の活動から目が離せません。今や欧米では リースリングがグラスワインとしてレストランで提供されるのは当たり前となり、シャルドネに代わる知的文化的な白ワインとして不動の地位を得ています。「ドイツワインの復興」という壮大な夢が、着実に実を結ぼうとしています。 ワイナリーの品質における哲学<故ベルンハルト・ブロイヤー氏談> 個性ある味わいの秘密と独自の格付けブロイヤー醸造所の最大の持ち味は、なんと言ってもリースリング種を100%使用した、引き締まったボディと強靭な酸が魅力の力強い辛口ワイン。それは、ブドウの種が茶色くなるまで生理的に完熟した状態でありつつ、過熟していない青いブドウのみを粒単位で選別しているから。そのこだわりによって、ワインはしっかりとした果実味を持ちながらも重くない、独特の味わいを持つようになります。また、前当主ベルンハルト・ブロイヤー氏は従来のドイツの複雑なワイン法に全くとらわれることなく独自の4つのカテゴリーにクラス分けしています。裏のラベルに小さく書かれたローマ数字がそのクラス分け。Ⅰ~Ⅳまであり、数字が少なくなるほどクラスが上がります。 |
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