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クリスチャン・モロー・ペール・エ・フィス

Christian Moreau Père et Fils

樽とステンレスタンクを併用しテロワールと複雑味の両立を追求

モロー家の歴史は、1814年に製樽業を営んでいたジャン・ジョセフ・モロー氏がネゴシアン「J・モロー・エ・フィス」を設立したのが始まりです。1904年からシャブリのグラン・クリュ「レ・クロ」の中の優れた区画クロ・デ・ゾスピスを単独所有するなど、シャブリの第一人者としての名声を築きましたが、その後他社の傘下に入ることとなりました。しかし路線対立から現当主クリスチャンは社長の座を降り、会社を完全に売却。しかし、会社は売却したものの畑については家族名義で所有し続けていたため「J・モロー・エ・フィス」のリース・販売権が切れた2002年から、満を持してドメーヌ・クリスチャン・モロー・ペール・エ・フィスを設立。独自のワイン造りと販売を開始しました。現在は息子のファビアンにワイン造りを任せ、自らは応援役に回っています。

6代目となるファビアンは父親と180度異なり細身で、繊細で内気な性格。ディジョンでワイン醸造学者の国家免許、ボルドーのENITAで経営博士号を取得後、2001年にワイン醸造のため1年間ニュージーランドに渡りました。そして2001年12月にシャブリに戻り、父とともにドメーヌを興しました。クリスチャンは「ファビアンは研究熱心で、毎年さらによいものを造ろうという姿勢が強い」と全幅の信頼を寄せています。また、シャブリ地区ではほんの一握りの生産者しか取り入れていない手摘み収穫にこだわり、さらにテーブル上での選果を行っています。かつてシャブリは北の産地のシャープさを重視する「ステンレス派」とコート・ドール式の「樽派」に分かれた論争が盛んで、父クリスチャンはステンレス派の代表でした。現在ファビアンは樽発酵とステンレス発酵を併用し、シャブリのテロワールと複雑味の両立を追求しています。ほどよく豊かで厚みがあり、それでいてシャブリのアイデンティティを主張するミネラル感や酸の伸びやかさを備えるワインは、父の力強さと息子の冷静さを彷彿とさせます。また、2019年のメイユール・ヴァン・ド・フランスでは1ツ星を獲得しました。

品質への徹底したこだわり

畑は約12.5haを所有。内グラン・クリュが約5.5haを占めています。以前からリュット・レゾネを実践、2002年からは徐々にビオロジックに移行し、2010年にはすべての畑がビオロジックとなりました。収穫は手摘みで行われ、選果台をかねた収穫用の車を畑に横付けして、収穫と選果を同時に行っています。マサル・セレクションを実践していて、平均樹齢が80年近いヴァイヨンのギィ・モローの区画から採取したクローンを使用しています。また、平均収量50hl/haと収量を落とし、凝縮感のあるテロワールが見事に反映されたワインを造り出しています。

テロワールの特徴を引き立たせる絶妙な樽使い

ブドウは25~50hlの小さめのタンクで区画ごとに醸造。発酵にはすべて天然酵母を使用しています。ファビアンがワイン造りに参加してから、ステンレスタンクでの発酵が主流のシャブリでは珍しいオーク樽を使用して発酵を行っています。オーク樽で発酵させる比率はグラン・クリュで約50%、プルミエ・クリュで約30%。但し、新樽比率は2%と低く抑え、テロワールの特徴を隠してしまわないようにしています

クリスチャン・モロー・ペール・エ・フィス Christian Moreau Pere et Fils

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クリスチャン・モロー・ペール・エ・フィス シャブリ 1er ヴァイヨン 2017

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ほどよく豊かで厚みがある高名な1級畑 カリンや熟したレモン、ミネラルを思わせる風味と樽のニュアンス。キレのある辛口タイプのシャブリとは違った、ほどよく豊かで厚みがあり、それでいてシャブリのアイデンティティを主張するミネラル感や酸の伸びやかさを備えたスタイルに仕上がっています。
品種:シャルドネ100% 白・辛口

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