パスカル・コタPascal Cotat唯一無二の個性を放つ偉大なるサンセールフランス・ロワール地方のサンセールの中でもひときわ異彩を放つコタ家は、あのディディエ・ダグノーやアルフォンソ・メロ、アンリ・ブルジョワに並ぶ偉大な生産者です。「サンセール=スッキリ爽やか」というイメージをお持ちの方は、多いのではないでしょうか。しかし、コタのサンセールを口にする際は、この先入観や常識は捨ててください! 他のサンセールとの類似点は、ソーヴィニヨン・ブランという品種のみで、独特で唯一無二の個性を放っていると称されています。なんと、あのロバート・パーカーが、「私が口にしたことのある最良のソーヴィニヨン・ブランの一つである」と評価するほど! ある若い有名な造り手が、「どうやってこの素晴らしいワインを造ったのか?」と尋ねました。コタは「ただ私は叔父さんのワイン造りを真似ただけだ」と答えました。このことを聞いた若い造り手は、テロワールに忠実に造ることと、古典的な醸造の偉大さを痛感したのだそうです。 果実味に溢れる華やかなパスカル・コタのワイン実は、フランソワ・コタとパスカル・コタは、従兄弟同士の関係です。もとは、彼らの父親同士が営む一つのドメーヌで、ラベルだけをそれぞれの名前で出してましたが、それがフランスの法律に触れてしまいました。そこで、裁判となってしまうのですが、その長い長い裁判に疲れ果てた父親達は、フランソワとパスカルの代になってから、同じ区画の畑を分割し、醸造所も別々の場所(フランソワはシャヴィニョル)へ移しました。 そのため、フランソワとパスカルは同じ畑で造ったブドウを使用していながら、違う醸造所でワイン造りを行っているのです。しかし、伝統に重んじ、自然であることを大切に、なるべく人の介入をしないように心掛けている点は、二人とも同じです。醸造法の違いからか、パスカルの造るワインは果実味にあふれ、非常に華やかで、派手な造りとなっています。 ≪パスカル・コタの醸造法≫ ・ブドウは全て小型の古典的なバスケット・プレス(高級シャンパン・ハウスで使用しているものと同じ)を使用し、人力で圧搾(非常に穏やかな圧搾工程で、高品質のマストが得られます) ・ワインは全て樽発酵(しかし、独特の醸造技術で樽を感じさせないまろやかな味わいを醸し出します) ・樽熟成の後、乳酸発酵、濾過処理は行わず、月の満ち欠けによって瓶詰めを行う。 これらさまざまな努力により長期間の熟成にも耐えるに逸品を造り出しています。サンセールが熟成するかどうかが議論になっていたとき、ソーヴィニヨン・ブランが非常によく熟成することの最適な例として、決まってコタのワインがよく引き合いに出されます。日本への入荷数は、年間24本~多くても60本程度ですので、見つけられたら即購入されることをオススメします! |
パスカル・コタ Pascal Cotat
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