ポッジョ・ディ・ソット　ロッソ・ディ・モンタルチーノ　2021

ポッジョ・ディ・ソットのクラシックなスタイル

ポッジョ・ディ・ソットは1989年、前オーナーのピエロ・パルドーニ氏によって設立されました。彼のビジョンは、伝統と革新を融合させた高品質のブルネッロ・ディ・モンタルチーノを生み出すことにあり、ミラノ大学と協力し、土壌にあったサンジョヴェーゼ・クローンを選択するなど学術的な視点から栽培、醸造を実践しました。また、醸造責任者として活躍したのは、イタリアのジャコモ・タキス氏に並び称される、故ジュリオ・ガンベッリ氏です。

2011年から経営権はコッレ・マッサーリのオーナー、クラウディオ・ティーパ氏に。ワイナリーの哲学は、品質と伝統を守り続けることであり、今もなお、伝説とも言えるパルムッチ氏ガンベッリ氏が築いたソットのスタイルのスタイルを引き継いでワイン造りを実践しています。トスカーナ地方の特有の気候と土壌を活かし、卓越したワインを造るため今も手作業による丁寧な作業が行われています。ポッジョ・ディ・ソットの、複雑なテイストが混在しながらも透明感があってピュアなスタイルは、いつの時代も多くのワインラヴァーを魅了し続けています。2001年のブルネッロ・ディ・モンタルチーノがイタリアソムリエ協会発行のワインガイド「ドゥエミラヴィーニ（現ビベンタ）」で最高賞のチンクエ・グラッポリを受賞、ガンベロ・ロッソ ヴィニ・ディタリアにおいて、最高評価のトレ・ビッキエリを幾度も獲得。国内外において伝統派ブルネッロのトップ生産者の一つとして君臨し続けています。

こちらのワインのブドウ畑はブルネッロ・ディ・モンタルチーノを生み出すのと同じものです。平均20〜25年の樹齢で、海抜200〜400メートルの間に位置し、様々な土壌が混在するとこが特徴です。主に粘土質の地質にありに低地ではガレストロが多く存在します。高地に位置するブドウ畑は砂利質の土壌で、有機物含量が標高と共に増加します。醸造は木製発酵槽とセメントタンクで行われ、1カ月以上。その後、平均24カ月間30hlのスラヴォニアンオーク樽で熟成されます。少なくとも2年間の木樽熟成を経て、一部はロッソ・ディ・モンタルチーノのワインとなります。

このヴィンテージのブドウはアロマと構造のバランスが良いものとなりました。熟成も通常のパターンに従い大型のオーク樽で2年間。その結果、しなやかでベルベットのようなタンニンを持ち、風味豊かな味わいがフィニッシュまで続きます。しっかりとした構造を持ちながらも、その特筆すべき優雅さを損なうことなく、むしろそれらが融合した個性と長期熟成のポテンシャルを備えた素晴らしいワインとなっています。ポッジョ・ディ・ソットのクラシックなスタイルとも言える1本です。