グイド・リヴェッラGuido Rivellaバルバレスコのパイオニアとしてガヤと共に歩んだ47年間47年間もの長きにわたり、ガヤの醸造長兼栽培長として全力で走り抜けてきたグイド・リヴェッラ。2007年の還暦を機にガヤを退職し、 モンテステーファノの生家を醸造所として自身のカンティーナを立ち上げました。アンジェロ・ガヤがワインづくりに参画したのが1961年。その時からグイドとアンジェロは二人三脚で冒険を続けてきたことになります。ミラノ大学で化学を修めたグイドは、卒業後ヴェルモットの企業で勤務しますが、同じ村で子供の時からの遊び友達だったアンジェロから家業を手伝ってほしいとの連絡を受け、3年を待たずに退職。ミラノからバルバレスコ村に戻ってきました。 ガヤに合流したグイドは、アンジェロとともに、ボルドー、ブルゴーニュ、スペイン、アルゼンチンなど世界中のワイン醸造所を訪問し、最先端の技術を目の当たりにします。マロラクティック発酵など、当時はコントロール不可能でしたが、温度がそこに関係していることを二人はフランスで学び、グリーン・ハーヴェストや、殺虫剤や化学肥料の不使用をいち早く導入したもこの二人でした。また、伝統的な大樽での熟成が主流だったこの地において、バリックをいち早く導入し、ネッビオーロの強烈なタンニンをしなやかに表現してみせたのもこの二人でした。そうして1970年代の後半には現代バルバレスコのパイオニアとして世界中から賞賛を浴びることとなります。 バルバレスコ・クリュ「モンテステーファノ」2024年現在、彼らが所有する畑は親族からレンタルしているパーセル含め、バルバレスコとネイーヴェに合計3.5ha(ビビネット、パトリコーネ、マルコリーノ、ファウゾーニ、ソリ・モンテステーファノ)。収穫の約4割をブドウやマストの状態で外部に販売し、年平均18000本をリリースします。カンティーナはまさにモンテステーファノの集落にあり、グイドの弟、テオバルドが運営するリヴェッラ・セラフィーノのカンティーナを右にみながら数十メートル進んだ村の突き当りに位置しています。 自宅の裏にはモンテステーファノの中でも真南に向かって広がる区画「ソリ・モンテステーファノ」の急斜面が広がり、そこでは樹齢50年のネッビオーロが健在。土壌は青色粘土と砂で構成されており、複雑さとエレガンス、偉大なタンニンの力をもつ味わいに寄与します。 クリーンでエレガントなワインづくりブドウ栽培とワインづくりにはグイドと、1979年生まれの長男、エンリコの二人三脚で行われます。粗さの残るタンニンがワインの優美さを損なうのを防ぐ目的で100%除梗(ダイレクトプレスのロザートのみ全房)。ステンレスタンク内で自発的な発酵を待ち、27度前後の温度管理のもと主発酵を進め、完了後、カッペッロ・ソンメルソ(果帽が浮き上がらないようにスノコのようなものを置く手法)を行います。新樽は一切使用せず、1年使用以上のフレンチオークのバリックやトノー、20.5haの大樽に移し、マロラクティック発酵を行います。そのまま14〜18カ月間の熟成を経て、ステンレスタンクやセメントタンク内でラッキングを行い、平均して4カ月間の瓶内熟成を経てからボトリングします。 彼らがワインづくりで最も大切にしていることを尋ねると、「クリーンでエレガントであることがまず第一。酸味とタンニン、香りと果実味のバランスが取れていることも大切だが、長く熟成出来るワインでなければいけない」とエンリコは言います。 2019年にはクーネオ独自の憲章「グリーン・エクスペリエンス認証」を取得。自然への敬意を払った持続可能なブドウ栽培、自然と人間の景観の美的保護、畑での除草剤の不使用、畝へのハーブと花の播種、消費者への敬意と誠実さ、など10のルールを課し、自然に調和したブドウ栽培を実践しています。 ガヤという絶大なブランドから解き放たれたあとの抜け感と、それでも身体にしみ込んだシリアスさが同居するグイド・リヴェッラのワイン。バルバレスコの偉大なグラン・クリュ「モンテステーファノ」を是非体感してください。 |
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