16のアペラシオンを所有する聡明な造り手

ドメーヌ・ジャン・シャルトロンは古くからピュリニィ・モンラッシェ村に本拠地を置くドメーヌで、1859年に樽職人だったジャン・エドゥアール・デュパール氏によって設立されました。デュパール氏はピュリニィ村の村長も務め、在任中に村名をピュリニィからピュリニィ・モンラッシェに変更する正式な許可を得た人物です。現当主の5代目のジャン・ミッシェル氏は、東京大学に留学していた経験もある、とても聡明な人物です。以前はネゴシアン「シャルトロン・トレブシェ」を経営していましたが売却し、現在はドメーヌ業に専念しています。

2006年からミッシェル氏は、リュリー、コート・シャロネーズ、シャサーニュ・モンラッシェなど6つのAOC、5ha分の畑を追加取得し、現在は16のAOC、13haの畑を所有しています。大部分の畑でビオロジック農法を導入し、収穫もすべて手摘みで行われています。ドメーヌでは3つのモノポールを所有しており、幻のピュリニィの赤と称されるピュリニィ・モンラッシェ1級畑クロ・デュ・カイユレとクロ・ド・ラ・ピュセル、そして特級畑シュヴァリエ・モンラッシェ・クロ・デ・シュヴァリエはこのドメーヌが単独所有しています。
カーヴは温度、湿度が管理されていて、樽はフランスのオーク樽材の有名産地であるアリエとヴォージュのものが使用されています。白ワインの平均熟成期間は8～12カ月間で、村名クラス以上は樽発酵・樽熟成が行われています。新樽比率は10～40％で樽の平均使用年数が5年以上にならないように徹底して管理されています。赤ワインは開放型の木桶で発酵し、1日に2、3回ピジャージュとルモンタージュを行います。新樽比率は10～60%で熟成期間は12～18カ月間です。