父に捧げた深みのあるフルボディ

ケイ・ヴィントナーズは、ヨーロッパで11年間ロックバンドのマネージャーを務めていたチャールズ・スミスがわずかな資金からスタートさせたワイナリー。違いのわかるこだわりを持った消費者へアピールするよう、生産は極少量です。ワイン・アドヴォケイトなど著名な評価誌から常に高い評価を獲得しています。

1999年に植樹されたジャックズ・ヴィンヤードは、大昔ワラ・ワラ・ヴァレーの川床だった石の多いブドウ畑です。砂や砂利、その上をロームや丸石が覆っている土壌で、この丸石の多い土壌は樹勢を弱くし、ブドウにフレーバーを凝縮させます。

収穫後は100％除梗し、破砕せずに果粒のまま天然酵母で発酵させます。その後43日間のスキン・コンタクトを経て、新樽50％のフレンチ・オークで22カ月間熟成させます。

2014年は早期の春到来を始め、夏の長い好天と夜の冷気により素晴らしい酸が生まれました。さらに、秋の気温低下によってフレーバーにより複雑味が増し、活気あふれるワインが造られました。

こちらはチャールズ・スミスの父ロバート・オヴィードに捧げたキュヴェです。ブラックオリーブに土、タバコ、その後にドライハーブや乾燥したオレンジの皮のニュアンスが続きます。深みのある味わいが長く続き、まるで父オヴィードを物語っているかのような仕上がりです。