ドメーヌ・アルロー　モレ・サン・ドニ　2018

繊細で優しく、極めてエレガントな仕上がり

デュジャック、リニエ、グロフィエなどトップ生産者が集中するモレ・サン・ドニにおいて、1942年から続く歴史あるドメーヌです。3代目となる当主シプリアン・アルローは、ドメーヌ継承から約10年という早さで、ドメーヌをモレNo.1の地位へと台頭させた「100年に1人の逸材」と言われています。

リュット・レゾネ方式を採り入れ、現在ではほとんどの畑でビオディナミのアプローチを行い、テロワールをより良く表現する為に尽力をしています。醸造は、ステンレスタンクで低温マセラシオン醗酵を行うものの、過度の抽出は避けています。また、SO2を極力最小限しか使用しないスタイルを採用しているため、ピュアな果実味をダイレクトに表現しています。シプリアン氏の品質に対するこだわりの一環として、徹底した選果を行い、基準に満たないブドウや樽は全てネゴシアンに売却するため、必然的に最高水準のものだけが瓶詰される仕組みになっています。

ジュヴレイ寄りの区画と、モレの中心部の区画、シャンボールよりの区画のアッサンブラージュからなるキュヴェ。モレの中心部にある区画「クロ・ソロン」は特に秀逸で、多様なニュアンスをワインに与えています。

通常、ややしっかりとタンニンがあり、ジュヴレのような力強さも感じるモレ・サン・ドニですが、こちらは繊細で優しく、極めてエレガントな仕上がり。上品なフローラルの香りが漂い、口に含むとカシスなどの熟した果実とスパイスのニュアンスが感じられます。柔らかい果実の甘みがまろやかに溶け込み、心地よくきれいな酸が高貴さを与えています。

シプリアンならではのセンスが光る、透明感と艶のある美しい味わいをお楽しみください。