困難な中で成功したといえる1本

シャトー・クレール・ミロンは、ムートン・ロートシルトとラフィット・ロートシルトの間という好立地に恵まれ、1985年以降は驚愕するほど品質が向上し、1995年以降は一貫して秀逸なワインを生み出しています。

1992年は寒く乾燥した冬の後、春は暖かく、6月の降雨も適度なものとなりました。収穫前の9月は暖かく、しっかりと太陽に当たったことで厚い果皮を持ち、良好な状態で果実が熟しました。

熟したブラックベリーやタバコなど複雑でエレガントな香りがあり、丸みを帯びたバランスよい味わいです。タンニンも熟成を経て、繊細に溶け込んでいます。難しいヴィンテージといわれる1992年の中で、成功したワインといえるでしょう。