ルイ・ニケーズLouis Nicaiseジャック・セロスで修行を積んだ期待の若手生産者!ルイ・ニケーズは、ドン・ペリニヨンやシャンパーニュ発祥の地として知られるオーヴィレ村の中心に位置しており、1900年に設立以来4世代に渡って、オーヴィレにある9haのプルミエ・クリュから年産約6000ケースのシャンパーニュを生産しています。村の中心にあるチョーク層の丘は高品質のブドウがとれることで古くから知られていました。現在は「モエ・エ・シャンドン」が大部分を所有しており、主にドン・ペリニヨン・ロゼに使用されています。ルイ・ニケーズが所有する畑は1ha以下の小区画ばかり。斜面によって露出する土壌が異なるので砂が多く、熱がたまる畑にはピノ・ノワールを、石灰が多い区画にはシャルドネを植えています。 現在ドメーヌを運営するのは醸造学校で同級生だったロールとクレモン夫妻。ルイ・ニケーズの4代目であるロールは、卒業後に実家に戻り、醸造家である父親の元でシャンパーニュ造りを開始しました。クレモンは実家がワイナリーではなかったため「ジャック・セロス」で栽培・醸造を担当。その後、グラン・クリュ・マイィの協同組合でデゴルジュマンの責任者として経験を積みました。2012年からはルイ・ニケーズに加わり、先代のワイン造りを尊重しながらも、クレモンが考える理想のシャンパーニュを目指しています。 ムニエに適したテロワールを重視「モエ・エ・シャンドンがほとんどを所有しているのでオーヴィレ村のテロワールが語られることがないが、オーヴィレ村はドン・ペリニヨンだけではない」と彼らは言います。以前はムニエも多く栽培されていましたが、近年では大手ネゴシアンやメゾンに販売する栽培農家が買取価格の高いピノ・ノワールやシャルドネばかりを栽培するようになってしまったため、ムニエの比率は下がっています。斜面上部の森の近くには石灰岩盤の上の厚い粘土土壌があり、日照量も多いのでムニエには最適のテロワール。「もっとムニエに注目すべき」と彼らは考えており、現在も一番良い区画ではムニエを植えています。 ルイ・ニケーズのベースとなる「ブリュット・レゼルヴ」には30%のムニエをブレンド。シャルドネにはないフレッシュさとピノ・ノワールにはない骨格をワインに与えています。また、発酵槽は小さなものに変更し、できるだけ区画毎に発酵・熟成させることでアッサンブラージュの可能性を広げ、味わいのバランスをとるようにしています。先代から受け継いだ水平式プレスを引き続き使っていますが、プレスは手動に切り替え以前より優しくなり、セカンドプレスの使用は止めました。更に、オーヴィレ村の森から伐採したオークを使って樽を作り、発酵・熟成を行うなど、よりオーヴィレ村の個性を感じられるシャンパーニュを目指しています。スペシャル・キュヴェの「ノワール・ブリュット」はオーヴィレ村のピノ・ノワール100%で造られています。ロールの祖父が残したブドウ栽培の記録を元に特に優れた3つの区画のブドウを使用し、オーヴィレ村産オーク樽で熟成させています。ヴァン・ド・レゼルヴはソレラで熟成した複数ヴィンテージのワインを使用。デゴルジュマン後のコルク栓は、ドン・ペリニヨンの時代と同じく麻の紐を使いひとつひとつ手作業で結んでいます。 |
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