ファレ・ダールFallet Dartマルヌの輝く新世代ファレ・ダールの歴史は深く、1610年にはクロード・ファレ及びピエール・ファレという名でブドウ栽培を生業にしていました。 その後、1953年にガストン・ファレとジュヌヴィエーブ・ダールという女性が結婚し、1970年には、お互いの姓を合わせた名である「シャンパーニュ・ファレ・ダール」を設立しました。 セラーや醸造設備を整え、1972年から、それまで地元のヴーヴ・クリコなどに販売していたブドウ売りの稼業から自社元詰めへと切り替えます。 当時の年間生産本数は3000本程度でしたが、1985年から2016年にかけて、ダニエルとジュラールのファレ兄弟とそれぞれの家族の努力により、畑を拡大し平均160000本を生産するまでに成長しました。 そして2017年、ダニエルとジェラールのそれぞれの息子であるポールとアドリアンに17代目のバトンが渡されます。 ふたりは同世代のつくり手とともにシャンパーニュで醸造学を学び、その後ポールはアメリカのワシントン州、オーストラリアなどでの研鑽を経て帰国。現在はブドウ畑の管理責任を担当しています。 アドリアンは南仏、ローヌ、アルザスでの研鑽を経てファレ・ダールの醸造を担っています。 シャルリ村に広がる自社畑はチョークを含んだ砂質がメインで、植栽率はピノ・ムニエが45%、シャルドネが30%、ピノ・ノワールが25%という構成です。 プルーニングから収穫まで全てを手作業で行い、プロットごとに醸造。瓶内熟成期間は法定の15カ月を大きく上回る48カ月を超えて初めてテデゴルジュマンを行います。またデゴルジュマンを終えた後も半年から12カ月の間瓶を落ち着かせてから出荷するという気の配り様! 「最も気を遣うのはデゴルジュを終えてからです。元々狙ってブレンドした味わいを取り戻すにはデゴルジュを行ってからしばらく待つことが必要です。シャンパンづくりとは根気のいる仕事ですよ」とアドリアンは語ります。 複雑味はあるが陰にこもらずクドくなく、溌溂とした酸味とエレガンスを備えた素晴らしい品質。しかしまだ、驚くほどにその品質に価格が追い付いていない、今飲んでおくべき新進気鋭のレコルタンです。 |
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