シャルリエ・エ・フィスCharlier et Fils別格のテロワールが生み出す最上のブドウから樽発酵&樽熟成で造るシャンパーニュランス市から南西へ約19km向かったところに位置するモンティニー・スー・シャティヨン村にその本拠を構え、同村で最も古い歴史を持つ小規模なドメーヌです。村へ向かう途中で目に入る村の象徴とも言える銅像は、この地で生まれ十字軍の第一次遠征を宣言したクリュニー派の法皇、ウルバンヌスⅡ世を称えたものです。 ワイン造りの起源は1892年に遡ります。樽職人であったアルマン・ペラン氏は自ら作った大樽でシャンパーニュを造っていました。そのペラン家が現在の当主、シャルリエ家と出逢い、ペラン家の樽使いのサヴォワフェールを継承。1956年ドメーヌ・シャルリエが誕生します。前当主、ジャッキィ・シャルリエ氏は、かのロゼ・ド・セニエの権威、ルネ・ジョフロワの縁戚にあたり、ポール・バラと共に、高品質を目指すドメーヌたちで結成した「クラブ・トレゾール・シャンパーニュ」に主要メンバーとして携わっています。1992年に4代目となるイヴ&カロール夫妻がドメーヌを継ぎ、2004年には次期5代目となる息子のマキシムも参加しワイン造りへ情熱を注いでいます。 グラン・ヴァレ・ド・ラ・マルヌ(偉大なヴァレ・ド・ラ・マルヌ)と呼ばれる特級、1級が集結するエリアと違い、内陸部はV字谷地形ゆえにテロワールが劣りますが、その中でもごく一部、太古の浸食活動によって北部の谷が開かれた稀有な地形をもつ村が存在します。V字谷によって日照を遮られることなく霜害も少ないグラン・ヴァレ・ド・ラ・マルヌと同様のテロワールなのです。その一つが、モンティニー・ス・シャティヨン村なのです。 この村のテロワールの特長は非常にマイルドな気候です。マルヌ川の支流からの反射光と湿度が、寒い日の気温を和らげます。また、背後の山が北風を遮る為、斜面中腹部より上では素晴らしいピノ・ノワールを栽培しています。 表土が薄く水はけの良いリューディ「ラ・ゴセット」から、シャンパーニュでは珍しいセニエ方式による果実の魅力が豊かな本格派ロゼ・シャンパーニュを造り出します。セニエ方式のロゼは、色素や味わいの抽出をベストタイミングで選ぶ事が困難。小さなタンクで、時には徹夜で監視する必要があるので、大手のメゾンではほとんど行われていません。 シャルリエの特筆すべき点は、100%樽発酵&樽熟成と長めのシュール・リーで造るシャンパーニュ。樽発酵&樽熟成は一部の超トップ・メゾンだけが成し得る技であり、それをシャルリエ家が成し得るのは「モンティニー・ス・シャティヨン」がいかに偉大なテロワールか、そして、シャルリエ家がいかに優れた栽培を行い、樽にも耐えうる上質なブドウを得ているかを証明するものなのです。 |
シャルリエ・エ・フィス Charlier et Fils
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