シャトー・ド・ナリスChateau de Nalysギガルの傘下となった歴史あるアペラシオンシャトー・ド・ナリスは、16世紀終わりの土地台帳に既に記載があることから、シャトーヌフ・デュ・パプで最も古くからの畑の所有者のひとつとされています。シャトーヌフ・デュ・パプ村とアヴィニョン教皇庁に面したアペラシオンの中心に位置し、特別なワイン造りの環境を享受しています。シャトー・ド・ナリスの名は最初の畑の開墾者、アヴィニョンの大司教区の農場主、ジャック・ナリ(Jacques Nalis)に由来しています。1633年に、ナリが土地とブドウ畑に囲まれた農場施設の経営を託されたことがドメーヌの始まりで、ナリ一族はフランス革命までワイン造りを行っていました。その後、シャトーヌフ・デュ・パプでそれから7世代続くことになる一族に売却されますが、この一族の最後の所有者で、最も有名な人物がフィリップ・デュファイ医師でした。第二次世界大戦中にこの土地にやって来てナリスの跡継ぎの女性と結婚し、「ドクター」と呼ばれた彼は、情熱を持ってワイン造りに取り組み、彼の全ての知識と財産をこのドメーヌに注ぎました。約20年かけてナリスを発展させ、土地は2倍に、販売は海外にまで広がりました。1975年、彼の跡継ぎの息子が事故により亡くなった後、デュファイ医師はナリスを手放す決心をし、保険会社のグルーパマへ売却します。そして2017年、ギガルファミリーがこの並はずれたテロワールと輝かしい歴史を持つシャトー・ド・ナリスに魅了され、ナリスはギガルの傘下へ入ることとなりました。 現在、畑は合計60ha。シャトーヌフ・デュ・パプの名高い13種類の品種が、もともと所有していた畑「ナリス」の他に、「ル・ボワ・セネシャル」と「ラ・クロー」の3つの区画で大切に育てられています。後者2カ所はいずれも「ガレ」という名で知られる大きな丸石が積み重なったこの地域ならではの土壌です。特に「ラ・クロー」はシャトーヌフ・デュ・パプ最上の畑として知られています。ブドウは、各区画の特別なテロワールから造られ、長い年月をかけて考え抜かれた栽培方法により、畑の管理から徹底したケアが行われています。スタンダード・キュヴェの「サント・ピエール」赤・白、プレステージ・キュヴェの「シャトー・ド・ナリス」赤・白があり、「サント・ピエール」は若さを楽しむ、バランスのよい酸をもつフレッシュなスタイルで、「シャトー・ド・ナリス」は熟成を楽しめるキュヴェ。ギガルは、1946年の創立以来、エティエンヌ・ギガルが長年探し求めていたシャトーヌフ・デュ・パプをようやく手に入れることができました。ナリスのテロワールは、エティエンヌの息子マルセル、そして孫のフィリップ・ギガルの心を掴み、彼らは熱心にテロワールを管理しています。この歴史あるアペラシオンを迎えることで、遂に3世代の夢を実現させたのです! |
シャトー・ド・ナリス Chateau de Nalys
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