コロンチーノCoroncinoオーガニックではなく、自然を受け入れるという信念コロンチーノは、ルーチョ・カネストラーリと妻のフィオレッラ・ディ・ナルドによって1981年に設立。当時から除草剤等を使用する事のない、自然を尊重する畑仕事を行っていましたが、1993年以降は、施肥も行わないスタイルに変化しています。 ワインの吟遊詩人ルーチョは、施肥は畑の支配だと考えます。「ブドウ樹は、成長に必要な栄養素を土の中で探しまわり、根を深く伸ばす。もし、人間が必要なタイミングで、ブドウ樹に栄養を与えてしまうと、樹は根を伸ばす事を怠り、2次元的な寂しい味わいのワインにしかなり得ない。もはやそれはブドウの味ではなく、肥料の味。ブドウ樹に必要な栄養は、土壌から自然と得るべきだ」と考えています。「人間が畑を支配するのは間違っている。土地の個性、気候、その年の天からの恵みを、素直に受け入れる事が大切である」ルーチョは自分の事を「TROVATORI DI VINI」=ワインの吟遊詩人と語ります。天からの恵み、すなわちブドウのその声に耳を傾け、ポテンシャルを最大限に発揮できるよう、導く事がルーチョの仕事。人為的な介入は極限まで減らし、ストレスなくブドウをワインへと変えていくこと。テクニカルな話は大嫌いで、天からの恵みを素直に受け止めろと怒られるそうです。「毎年、安定したワインなんて望まないし、出来る訳もない。反対に今回しか造られないワインも、しばしば存在する」まさにワインの吟遊詩人たる姿です。 トップキュヴェ『ガイオスピーノ』ガイオスピーノの畑は、標高340mの丘にある南西向きの急斜面の畑。ここはその昔、石膏採石場であり、石灰 質の非常に強いマール土壌(堆積土壌)です。樹齢も30~40年の古樹のみで、地中に深く根が張っており、 非常にミネラルの強い葡萄を産み出します。ガイオスピーノは、その個性を受け止めるためにも、熟成に500Lのトノー樽を利用しています。ヴィンテージにもよりますが、アルコール度数も14~15度程度になる事もあり、長期熟成にも耐えうるポテンシャルを秘めています。反対に、イル・コロンチーノの畑は東から南東向きで、アドリア海に面した畑。こちらは粘土質土壌が主体であり、個性が全く異ります。 |
ファットリア・コロンチーノ Fattoria Coroncino
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