Vol.001 ジャクソンJACQUESSON8ha が買いブドウ。そのうち 6haはディジー、残りの2haは近いけれどディジーではない場所。 生産本数は毎年約 25 万本。30 年前は 40 万本生産していたが、減らすことにより品質をあげることを目的とし、今は近くのブド ウのみを買っていいジュースのみを使用する。3 つの GC、2 つの1erのブドウのみを使用。 【大事にしていることは3 つ】
醸造 プレスした果汁は 24 時間置いてデブルバージュのあと樽に移して発酵。酸を大切に していることと、フィルターをたくさんかけないといけないという理由からMLFは しない。澱引きはせずに樽の中にずっと置いておき、バトナージュはすごくゆっくり 月に 2 回ほど。しすぎると酸化が進む。通常は酒石酸をとるために冷却したりするけ れど、温度が変わることで味にも変化がでるのが嫌なので、ずっと静かに置いておく。 このことにより澱が酒石酸を包んで自然に下にたまる。清澄もなし。通常は2 月ぐら いには瓶詰するが、ジャクソンは12カ月寝かせる。(異例の長さ) 他のメゾンは「平均的な味わいを出すため」にリザーヴワインを使用するが、ジャク ソンは「複雑味をだすため」。そのため、品種ごととかではなく、740のレゼルヴ、 741 のレゼルヴというように保管されている。 【テイスティング】700 シリーズはジャクソン特有のもの。ジャクソンを象徴するもの。他のメゾンは毎年同じ味を目指すが、ジャクソンはその年に できる最上の味をだすことを目指している。リザーヴワインがはいっているためミレジメでもない。ベースとなるその年のキャラ クターを壊さない絶妙な量のリザーヴをいれる。(だいたい20%前後) ★741 ★742 ★737 ★ディジー コルヌ・ボートレイ 2008 ★アヴィーズ シャン・カン 2008 ★アイ シングルヴィンヤードのシリーズは、すごくいいブドウができた年で、 700 シリーズに十分入れることができて余った場合にのみ造られると のこと。違うのはテロワールのみというシンプルさ。最初から最後ま で話を聞いていて感じたのは、どれほど 700シリーズを大切にしてい るかということ。やはりジャクソン=700シリーズなので、他のメゾ ンとは比べる対象にもならないし、どの部分をとっても別格のやり方 であるということに改めてジャクソンのすごさを感じました。すべて の工程が信じられないほどにストイックで、もはや「シャンパーニュ」 というカテゴリーではなく、「偉大なワイン」というカテゴリーでした。 |