ラウムラントRaumland1984年の創業以来、ゼクトを専門に造ってきたラウムラント醸造所。創業者フォルカー・ラウムラント氏は「ゼクトの帝王」と称され、造り出されるゼクトはドイツで敵なしの評価を受けています。ゴー・ミヨで最優秀ゼクトに選出されて以降、ゼクト関連の雑誌を開いてラウムラントが掲載されていないことがないといっても過言ではありません。2020年には、ゼクトハウスとして初のV.D.P(ファウ・デー・ペー)メンバーに選出されます。 ガイゼンガイム大学に在学中のフォルカー氏は、実技研修の際にゼクトを造ることに。そのベースには父親が醸造していたミュラートゥルガウのワインを使用。「ミュラートゥルガウで美味しいゼクトが造れるわけがない」と周りの学生たちからは疑いのまなざしを向けられましたが、出来上がったゼクトは素晴らしい出来栄え!学内のコンテストでは、リースリングゼクトやシャンパーニュを抑えてなんと優勝。フォルカー氏はゼクトの可能性に注目し、ゼクトハウスとしての道を歩むことになります。 そして創業したラウムラント醸造所。1984年の創業時から今にいたるまで、一貫して高品質ゼクトの生産のみに注力してきました。伝統的な瓶内発酵、有機栽培、ベースワインは一番搾り果汁のみ使用、ブドウは手摘みなど、細部にまで一切妥協のないこだわりの手法により、ラウムラントのゼクトは驚くほどの純粋さと奥深さを獲得しているのです。 ラウムラントの定める品質基準の一つに「瓶内熟成の長さ」があります。法的な規定を大きく超えるその瓶内熟成期間は、スタンダードクラスでも36カ月以上と法定の9カ月の4倍以上。しかし、この最低熟成期間もあくまでひとつの基準にすぎません。実際にそのワインが飲み頃だと判断されない限り、どんなに長く熟成したゼクトでも出荷されることはありません。 ケラーマイスターとして活躍する日本人醸造家2023年現在、ラウムラント醸造所では日本人のベテラン醸造家貝瀬和行氏がケラーマイスターとして活躍しています。 貝瀬氏は、東京農業大学短大部醸造学科卒、山梨のあさや葡萄酒で勤務したのち、97年に渡独、ラインガウのシュロス・ラインハルツハウゼンで働きながら、05年にケラーマイスターの資格を取得、09年にはガイゼンハイム大学飲料工学科を卒業。 12年には、ラウムラント醸造所へ。 「自らの理想ではなく、ラウムラントの理想を形にするのが僕の仕事」と裏方に徹し、すでに 10年以上にわたってフォルカーさんを支えています。
|
ラウムラント Raumland
絞り込み